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岡山大学理学部化学科
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注目の研究

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最近の研究紹介(分析化学研究室)プラズモンケミストリー

記録日 : 2019年06月27日 [NEW]

金、銀、プラチナといった貴金属は、指輪やネックレスなどのジュエリーとして使われ、とても高価なイメージがあります。このような貴金属は、装身具としてだけではなく、科学的にも、とても価値の高いものです。図中右上に赤色の液体の写真がありますが、実はこれも金です。金は、そのサイズを小さくすると、図のような赤色を帯びます。これは、直径が20〜30 nm(ナノメートル)の金の粒子が水に分散したもので、金ナノ粒子と呼ばれます。私たちが目で感じることのできる光の波長は数百nmですから、金ナノ粒子は、光の波よりも小さいことになります。金のサイズがここまで小さくなると、ちょうど電波を受信するアンテナのように、光(図 ...

モータータンパク質「F1回転分子モーター」のエネルギー変換効率を実証.これまでの定説より有意に下回ることが判明.

記録日 : 2019年06月22日 | 更新日 : 2019年06月25日 [NEW]

F1-ATPaseは生命のエネルギー通貨と呼ばれているATP(アデノシン3リン酸)の加水分解エネルギーを仕事へ変換する、タンパク質でできた回転分子モーター(図1)として知られており、一方細胞内では、生体膜内外のプロトン濃度差を利用して逆にATPを生成する、FOF1-ATP合成酵素の一部として働いています。ヒトの場合、1日で30kgものATP合成を担う、極めて重要なタンパク質です。 岡山大学異分野基礎科学研究所の墨智成准教授およびGöttingen 大学Stefan Klumpp教授は、F1分子モーターの1分子計測データを理論的に分析し、そのエネルギー変換効率は、分子内熱散 ...

疎水効果と疎水性相互作用

記録日 : 2019年05月27日 | 更新日 : 2019年05月28日

(以下は,物理学会誌に掲載される解説記事の概要と同じです.) 「水と油」のたとえ通り,両者の相互溶解度は極めて低い.25℃の水に対するヘキサンの溶解度は12.4 mg/kg (疎水効果),ヘキサンに対する水の溶解度は90 mg/kgである(疎油効果). さらに,水中の無極性分子間には分散力以上の引力相互作用(疎水性相互作用)が働く,とされている.このような疎水効果または疎水性相互作用は,水溶液中の両親媒性分子のミクロ構造体形成やタンパク質の天然構造安定性に不可欠な役割を果たすと考えられている.ところが,疎水効果と疎水性相互作用の特性と発現機構は十分整理,理解されているとは言い難い.ここでは3つ ...

最近の研究紹介 (物理化学研究室)抗酸化物質が持つ抗酸化能はどのように評価すべきか?

記録日 : 2019年04月03日

抗酸化物質には,体内に発生した過剰な活性酸素等を消去する働きがあります。したがって,その活性種による生体組織への損傷を防ぐため,抗酸化物質の適量の摂取が重要です。しかしながら,化粧品・食品等に含まれる抗酸化物質がどれだけの抗酸化能をもっているかを具体的な数値で表わす統一した指標作りは,様々な分野での緊急課題であり,遅々として進んでいないというべきです。 我々は,従来の抗酸化能評価法にかわり,短寿命活性種の濃度を直接追跡した迅速・正確な抗酸化物質の活性種消去能の定量化法として,近年開発された多重活性種消去能決定法(Multiple free-radical scavenging method ( ...

60年間支持されてきたタンパク質構造安定性理論の検証への挑戦 ~タンパク質折り畳みの駆動力がタンパク質内直接相互作用に起因することを示唆~

記録日 : 2019年03月28日 | 更新日 : 2019年04月01日

岡山大学異分野基礎科学研究所の墨智成准教授および甲賀研一郎教授は、タンパク質構造安定性のメカニズムを解析する新たな理論的計算手法を開発し、人工タンパク質Chignolinに適用しました。それにより、60年間幅広く信じられてきたタンパク質構造安定性の理論「疎水性相互作用仮説」とは異なる結論が、Chignolinに対して導かれました。折り畳みの駆動力は、周りに存在する水を介した「溶媒誘起力」というよりむしろ、「タンパク質内直接相互作用」に起因するという、極めてシンプルな結論です。本研究成果は、3月26日英国時間午前10時(日本時間午後7時)、英国の科学雑誌「Scientific Reports」掲 ...

最近の研究紹介 (錯体化学研究室)「スキャン速度に依存したスピンクロスオーバー挙動を示す鉄(II)錯体」

記録日 : 2019年01月28日 | 更新日 : 2019年02月06日

→錯体化学研究室ウェブページ 典型元素上には特殊な場合を除いて不対電子は安定に存在しないが、遷移金属イオン上には不対電子が安定に存在できる。このうち、マンガン、鉄、コバルトの6配位八面体型金属錯体中では、条件により不対電子数が最大になる高スピン状態と、最小になる低スピン状態の二つが存在する。条件が合うと、温度、圧力、光などの外部刺激により高スピン状態と低スピン状態が可逆的に変化する現象が観測される。この現象をスピンクロスオーバー現象という。 スピンクロスオーバー現象をは主に磁化率の温度変化の測定で確認するが、鉄(II)錯体の場合には、高スピン状態と低スピン状態の割合を求めることができ ...

最近の研究紹介 (反応有機化学研究室) 「カメレオンのように発光色を変える蛍光色素の開発」

記録日 : 2019年01月19日 | 更新日 : 2019年01月28日

→反応有機化学研究室 蛍光とは 蛍光は,色素が光のエネルギーを吸収して非常に大きなエネルギーをもつ励起状態となり,励起状態の色素が蓄えたエネルギーを光として放出する現象です.なんだか難しそうに思えますが,蛍光色素は身の回りにもたくさん使われています.例えば,蛍光ペンには黄色やオレンジ,ピンクに光る蛍光色素が使われています.蛍光ペンを,ブラックライトの紫外線の下で見ると蛍光色素が鮮やかに光るのが観測できます.入浴剤には水に溶かすと黄緑色に光っているように見えるものがありますが,これには黄色202号(フルオレセインナトリウム)という蛍光剤が含まれていています.蛍光色素には非常に多くの種類 ...

最近の研究紹介 (構造化学研究室) 「二次元シートにはさまれた分子の運動状態の解明」

記録日 : 2018年11月26日 | 更新日 : 2019年01月28日

→構造化学研究室 世の中には,様々な「サンドイッチ」状の構造が存在します。パンに具材がはさまれたサンドイッチやハンバーガー,クリームがクレープの間に塗りこまれたミルクレープなどの食べもの,あるいは整然と本が並べられた書棚など,実生活で目にする多くのものが,「二次元のシート間に何かがはさまれた構造」を持っています。原子レベルのミクロな世界でもこのような構造はたくさんあります。シートにはさまれミクロな間隙に存在する物質は,通常の液体や固体のときとは全く異なる性質を示すため,各種機能性材料やデバイスの構成材としていろいろな用途に使われています。 リチウムイオン電池は,スマホやパソコン,電気 ...

最近の研究紹介 (機能有機化学研究室) 「次世代の再生可能エネルギー:有機薄膜太陽電池用新材料の開発」

記録日 : 2018年10月02日 | 更新日 : 2018年12月12日

→機能有機化学研究室 現在、化石燃料に代わるクリーンな再生可能エネルギーとして、家屋の屋根などに設置されているソーラーパネルのように、シリコン太陽電池(無機系太陽電池)が様々な場所に設置・導入されています。しかしながら、シリコン太陽電池は、作製コストが高い問題点のほか、重くて硬いといった性質から、設置場所が限定されるといった問題点があります。  これに対して、有機物から構成される有機薄膜太陽電池は、発電する層がすべて軽くて柔らかい有機物で構成されており、次世代の再生可能エネルギーとして研究が進められています。発電層は、光を吸収するインクを薄いプラスチックフィルム上に&ldq ...

最近の研究紹介(無機化学研究室)「ナノ空間を使った新しい反応」

記録日 : 2018年09月10日 | 更新日 : 2018年12月12日

→無機化学研究室 化学では分子やイオンを基本単位として考えると理解できる現象が数多く存在します。分子やイオンのサイズは通常、100万分の1 mm程度のオーダー、つまり1 nm(ナノメートル)程度です。「ナノサイエンス」という言葉が有名ですが、「ナノ」とは分子やイオン程度の極めて微小なサイズのことを指しています。このサイズ領域は決して人間の目でとらえることはできません。そのため、我々はX線などを使った構造解析や理論計算などを駆使して目では見えない領域で起こる現象を明らかにしてきています。 物質には固体・液体・気体と3つの状態がありますが、一部の固体材料はナノサイズの空間(ナノ空間)を形 ...

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